平成28年度(第103代)電気学会会長 田中 幸二
この度、電気学会の103代会長を務めることになりました。伝統ある電気学会の更なる発展のため、その責任と使命を果たすべく邁進してまいる所存であります。
電気は、これまで快適で豊かな社会を我々に提供し、さまざまな社会課題の解決に貢献してきました。最近の世の中の変化も激しく、エネルギー、環境、資源、人口、安全・安心などに関わる社会課題が複雑化してきています。また、グローバル化、ICTの進化等で、垣根を越えて繋がる多様なステークホルダが増大し、社会・経済の構造も大きく変化しつつあります。
このような社会環境において、電気ならびに周辺技術が貢献できる分野はさらに広がりつつあります。電動化の進展、デジタル化、IoT(Internet of Things)、ビッグデータ、および人工知能(AI)の活用など電気の世界はますます広がりつつあります。他の工学分野と連携を深め、持続可能な社会の実現に向けて広範囲な分野で電気工学の貢献と先導的かつ積極的な展開が期待されています。
電気学会は、その行動目標として、「会員に魅力ある場を提供する」「豊かで安心安全な社会、持続的発展が可能な社会の実現に貢献する」を掲げています。 この行動目標を推し進めるべく関連各所との連携を深めグローバルな発信力を高めていくとともに、オープンな交流をさらに深める活動を目指したいと思います。
変化し、多様化する社会において電気学会が積極的・先導的な役割を果たしプレゼンスを示していくことで社会への貢献、学会のさらなる発展、そして会員の皆様がより有益に充実した活動ができるように運営してまいりますので、宜しくお願い申し上げます。