20世紀の電気工学とその利用技術は,近代化を推進する基幹的科学技術として,社会の進歩と発展に貢献してまいりました。その中心にあった日本の重電産業も21世紀に入った今,経済の成長が停滞する中で厳しい経営環境の中に置かれております。市場のグローバル化や電力自由化の進展などに伴い,従来の事業分野の延長線上から脱皮した新たな模索が求められております。一方,学界においても,将来の重電技術・電力技術を担う若手の育成が危惧されています。
しかしながら,こうした中でも,日本が永年に亘り構築してきた電気利用技術は,要素技術から多岐に亘る利用システム技術まで,依然として世界に誇る高いレベルにあります。この強みを活かした技術の海外展開による市場拡大や最近のナノテク・ITなど学際的な領域を積極的に融合する新技術の導入などの創造的な展開は,重電産業の新たな飛躍をもたらすものと期待されます。また同時に,基盤技術においてこれまで培ってきた日本の高い技術力・経験は,今後の発展が期待される発展途上国など海外で大いに貢献できるものと考えます。
こうした観点に立ち,日本の重電・電力技術の目指すべき将来を展望する議論が高まることを期待し,ここに電気学会と電力技術懇談会(事務局:早稲田大学内)との共同主催によるシンポジウムを企画しました。これを機に,日本が培ってきた高度な技術を再認識していただくとともに,「創造技術立国日本」に向けた明るいビジョンを,次代を担う若い技術者とともに熱く語りたいと思います。
日 時: | 平成15年9月4日(木)14時~17時(13時15分開場) |
場 所: | 経団連会館14階「経団連ホール」(千代田区大手町1−9−4) |
主 催: | 社団法人 電気学会 電力技術懇談会(早稲田大学内) |
参加費: | 無料(先着400名様まで。ただし,事前申し込みが必要です。一般の方も参加できます。) |
パネリスト: | 東京電力元副社長、パワードコム取締役会 種市 健 日立製作所 取締役 桑原 洋 TMT&D 代表取締役社長 尾崎 康夫 三菱電機 上席常務執行役 尾形 仁士 住友商事 代表取締役 副社長執行役員 森中 小三郎 東京工業大学 教授 石井 彰三 |
コーディネータ: | 早稲田大学 教授 岩本 伸一 |
プログラム: | ・開会挨拶 早稲田大学 教授 岩本 伸一
【第1部 パネリストによる講演】 ・パネリスト講演1 日立製作所 取締役 桑原 洋 ・パネリスト講演2 TMT&D 代表取締役社長 尾崎 康夫 ・パネリスト講演3 住友商事 代表取締役 副社長執行役員 森中 小三郎 ・パネリスト講演4 三菱電機 上席常務執行役 尾形 仁士 ・パネリスト講演5 東京工業大学 教授 石井 彰三 休 憩(15分) 【第2部 パネル・ディスカッション】 【第3部 質疑応答・まとめ】 |