公開シンポジウム 欧米大停電の教訓は何か(東京地区)

平成16年5月11日(火)全電通労働会館「全電通ホール」(東京都千代田区)において開催した。以下により概要および講演資料(抜粋)を公開する(会員の方のみ)。

日 時: 平成16年5月11日(火)14時~17時23分
場 所: 全電通労働会館「全電通ホール」(千代田区神田駿河台3−6)
参加数: 408名(事前登録者390名,当日登録者16名,報道関係2名)
コーディネータ: 東京大学 大学院工学系研究科電気工学専攻教授 横山明彦 氏
パネリスト: (財)電力中央研究所 狛江研究所 副所長 谷口治人 氏
資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力流通対策室長 岩野宏 氏
関西電力(株)  支配人 企画室 田村 和豊 氏
東京電力(株) 理事  系統運用部長 松沢邦夫 氏
中部電力(株) 支配人 流通本部 系統運用部長 竹尾聡 氏
プログラム: 第 I 部  パネリストによる講演

◆導入 「これまでの大停電事故と事故波及メカニズム」
東京大学 大学院工学系研究科電気工学専攻教授 横山明彦 氏
過去に発生した大規模停電を概観し,事故波及の様々な様態について簡単に紹介する。

◆講演1 「昨年の北米、欧州での大停電の事象解説」
(財)電力中央研究所 システム技術研究所所長 谷口治人 氏
昨年8月来の北米と欧州で発生した事故波及による大規模停電の経緯を平易に解説し,その原因と対策について,技術的な観点から解説する。

◆講演2 「北米北東部停電の海外調査とわが国への教訓」
資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力流通対策室 岩野宏 氏
昨年夏の北米北東部停電に関する海外調査の結果概要を報告するとともに,この停電が示すわが国への教訓について考察する。

◆講演3 「わが国の電力系統設備形成」
関西電力(株) 支配人企画室 田村和豊 氏
くし型系統といわれるわが国の基幹系統構成が、欧米のループ、メッシュ構成と大きく異なる点等を中心に、わが国電力系統設備形成面の特徴を述べる。

◆講演4 「わが国の電力系統運用」
東京電力(株) 理事 系統運用部長 松沢邦夫 氏
電力系統の信頼度確保は電力設備の短絡・地絡電流の耐量限界や設備の過負荷限界、電力系統の電圧安定性や過渡安定度限界を予め把握し、万一、重大事故が発生しても対応策をとれる系統状態にしておくことが重要である。この事前の技術検討を系統運用計画といい、具体的な検討プロセスや運用管理の方法などについて述べる。

◆講演5 「わが国の系統保護と安定化システム」
中部電力(株) 支配人 流通本部系統運用部長 竹尾聡 氏
系統事故に対する保護体系ならびに事故波及を防止するための系統安定化システムを主体に,大規模停電防止への対応を述べる。

第 II 部  討論

講演資料: Myページの「会員公開資料」をご覧下さい(抜粋・会員限定)。