Q and A

よくある質問

半導体電力変換に関する質問(9)

9)Static Inverter「SIV:静止形インバータ」とありますが,どうして「静止形」というのですか

古くは電力の変換にモータと発電機を組み合わせた回転機システム(MGセットと略す)が用いられていました。パワー半導体デバイスの進歩、大容量化と共に半導体デバイスを用いたインバータが広く使用されるようになりました。パワー半導体デバイスを用いたインバータは回転部、可動部を持たないため,回転機システムに対して静止形と呼ばれるようになりました。
電気鉄道では補助電源システムの車両への適用が進展し,当初はMGセットが用いられました。その後,小型軽量化,低騒音化,省メンテナンス化を目指す,パワー半導体デバイスを応用したシステム(インバータ)へと変革しました。電気鉄道の車両では補助電源システムのパワー半導体を用いたインバータをSIV(静止形インバータ)と呼んでMGセットと区別することが一般的となりました。

電気鉄道車両の補助電源システムに関しては下記の技術報告書を参照ください。
電気学会技術報告第979号 鉄道におけるパワーエレクトロニクス:2004年発行