タイトル | 各種同期機モデルの電力系統過渡安定度解析における精度に関する一考察 |
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著者 | 田村 淳二、中沢 親志、千原 勲 |
巻号 | 電気学会 論文誌B、121 巻3 号、299-306、平成13 年 |
推薦理由 | 電力系統の過渡安定度解析は、電力系統に関する諸問題の中でも重要な課題の一つである。過渡安定度の解析は、通常、系統の時間応答を、計算機シミュレーションにより解析する方法が代表的であるが、それには使用する同期発電機のモデルが、重要となる。本論文においては、日本で広く用いられているY 法プログラムに使用される実際の4 つの同期発電機のモデルの精度(特にタービン発電機に対して)について検討したものである。今まで慣例として、定数調査においては、測定が容易でない等の理由(特にX’q やT’qo を得られない事から)により、q 軸の制動回路を1つとした標準的な近似モデルが、X’q 等を考慮した詳細モデルに比べて楽観的な解を与える可能性がある事、並びに物理的背景を示したものであり、同期発電機の定数及び系統解析に重要であり、推薦する。 |
タイトル | DCモータによる駆動システムにおける抵抗および粘性パラメータの推定法 |
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著者 | 高橋 久, 見城 尚志 |
巻号 | 電学論D,Vol. 113, No. 6, pp. 744-752, 1993 |
推薦理由 | モータの最適制御はモータを含む制御系の電気的および機械的パラメータを利用したフィードフォワードの手法によって実現できるが,実際にはモータの巻線抵抗や駆動回路の素子の抵抗は温度依存性をもっている。最適制御にとって,これらの抵抗値および粘性摩擦係数は重要なパラメータで,それらを正確に把握することが必要である。本諭文は,抵抗パラメータを決定し,更に機構部分の粘性パラメータをも推定する方法を提案するものであり,モータの最適制御に重要な手法のため推薦する。 |
タイトル | 三次元磁界解析を用いたタービン発電機の無負荷時鉄損の分析 |
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著者 | 中原 明仁, 茂木 尚, 高橋 和彦, 井出 一正, 金田 潤也, 服部 憲一, 渡辺 孝, 開道 力, 峰松 英資, 半澤 和文 |
巻号 | 電学論D,Vol. 124, No. 8, pp. 830-836, 2004 |
推薦理由 | 対象はタービン発電機であるが, エプスタイン試験だけでなく回転鉄損シミュレータによる精度検証も合わせて実施し, 回転機における鉄損とは何かを追及しており大変参考になる。磁束も鉄損も実際には見えないので, 三次元解析による可視化も当時としては画期的であった。 |
タイトル | PMモータのdq等価回路定数の測定法 |
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著者 | 森本 茂雄, 武田 洋次, 平紗 多賀男 |
巻号 | 電学論D,Vol. 113, No. 11, pp. 1330-1331, 2008 |
推薦理由 | 研究開発レターではあるが, PMモータの実運転状態におけるdq軸等価回路定数を測定する方法として, 重要な方法のため推薦する。本提案方法を実際に経験すると, PMモータのdq軸等価回路のイメージがつかみやすくPMモータの理解が深まる。 |
タイトル | PWMインバータのサージ伝搬と電動機電圧 |
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著者 | 森安 正司, 奥山 吉彦 |
巻号 | 電学論D,Vol. 119, No. 4, pp. 508-514, 1999 |
推薦理由 | 1990年代にインバータ駆動モータの普及が加速したが, それに伴いサージ電圧による過電圧の問題も顕在化してきた。本論文ではサージ伝搬現象を数式で表すだけでなく, 実験により種々の特性を求めており, PWMインバータによるサージ電圧を理解するのにとても役に立つため推薦論文として提案する。 |