4)接地の方法TN・TT・ITとは何ですか?
低圧の配電系統は,接地方法によって以下の3種類に大別されます。
1) TN方式
電源系統の接地箇所と機器接地とが保護導体で接続される方式で,主には欧州で採用されています。前記保護導体は電力供給の途としても使用されます。又,TN方式は更に3つの方式に分類されます。
- 中性線と保護導体とを共用するもの (TN-C方式)
- 中性線と保護導体とを部分的に共用するもの (TN-C-S方式)
- 中性線と保護導体を分離するもの (TN-S方式)
2) TT方式
電源系統の接地と機器接地とが独立している方式。日本の配電系統は,この方式です。
3) IT方式
電源系統は非接地か,又は高インピーダンスを介して接地される方式です。
構成図など詳細はJIS C60364-1を参照ください。
参考までに日本の単相低圧電源系統を下図に示します。配電系統にはTT 方式が用いられており,AC 100V 系ではその片側が, 又 AC 200V 系では中点が柱上変圧器にて接地されています。但し,保護接地導体は負荷には供給されません。
日本の単相電源(TT方式)