AGC30モデルの概要

AGC30モデルの概要

 電力需給解析モデル標準化調査専門委員会にて提案した需給・周波数シミュレーションの標準解析モデルであるAGC30モデルの全体イメージ図は以下の通りです。

AGC30モデルのイメージ図

AGC30モデルの対象範囲

  項  目             範  囲
解析対象時間 3時間程度
対象周波数範囲 基本周波数±0.2Hz(異常時は含まず)
解析規模 2エリア(対象エリア30機、他エリア1機)
標準モデル 発電機 動特性モデル
火力機(汽力燃種別、コンバインドサイクル)・・27機
揚水機(定速機、可変速機)          ・・3機
LFC FFC、TBCの2方式を模擬
出力変化速度配分
EDC 等λ法配分
系統モデル 慣性モデル
連系線モデル 同期化係数モデル
標準データ 需要 時系列データで模擬(24時間±2時間)
重負荷平日、軽負荷休日の2パターン
分散電源出力 時系列データで模擬
太陽光発電 24時間±2時間 5パターン
風力発電 6時間±2時間 6パターン

 AGC30モデルにおいて、各種汽力発電プラントや揚水プラントについては、ブロック線図によってプラントの動特性をモデル化しています。


汽力プラントのブロック線図イメージ

 需要、太陽光発電、風力発電の各データは時系列データ(csv形式)として提供します。なお、太陽光発電については、出力[MW]ではなく日射強度で示しています。また、データを加工できるように短周期成分と長周期成分に分けたデータも合わせて提供しています。

需要データのイメージ(重負荷期)

太陽光発電出力データのイメージ
(赤線は短周期成分のみ)

解析例題
 AGC30モデルを使った解析例題として以下の5ケースを用意し、各ケースにおける解析結果の評価をしています。

 ケースNo.               主な内容
   1-1   ベースケース 重負荷平日昼間帯
   1-2   ベースケース 軽負荷休日昼間帯
    2   自然変動電源導入時(No.1-2をベース)
    3   蓄電池装置・制御導入時(No.2をベース)
    4   周波数制御方式変更時(No1-1をベース)

 詳しくは、電気学会技術報告第1386号「電力需給・周波数シミュレーションの標準解析モデル」をご覧ください。