第14回 エネルギーワンダーランド(解説講義)

ENERGY WANDERLAND
第14回 エネルギーワンダーランド
解説講義:「電力エネルギー技術と環境・省エネルギーについて」
(財)電力中央研究所 システム技術研究所 吉村 健司氏

昨今の身近なテーマである「低炭素社会(CO2排出の大幅削減)」の実現に向けた電力・エネルギー分野の取組みと環境・省エネルギー技術に関して、「太陽光発電」をキーワードとして解説講義を実施しました。 日常の生活の中で空気のような存在として使われている電気について、その背景となる発電・送電技術、電力系統、安定運用技術と近年のエネルギー問題などについて解説すると共に、太陽光発電や風力発電などの最新の電力・エネルギー技術について解説しました。再生可能エネルギーとして注目されている太陽光や風力を電気エネルギーの発生源として活用することのメリットとデメリット、課題について解説を行い、見学した「北杜サイト メガソーラー(大規模太陽光発電設備)」における検証・研究の意義について理解を深めて頂きました。
電力エネルギーを取り巻く環境は大きな変化の時期にさしかかっており、新しい環境に対応する新しい技術開発が必要になっている。その担い手の一人として、若く、柔軟な発想を持った学生の皆さんに電力・エネルギー分野の技術開発に参加してもらいたい旨をお願いしました。

 〇今日の講義の目的
 〇北杜市メガソーラーとは
 〇北杜市以外のPV設備関連プロジェクトなど
 〇素朴な疑問 − なぜPV?
 〇電気、電力、エネルギーって?
 〇電力(W:ワット)=電圧×電流
 〇PV普及拡大の背景(環境問題)
 〇化石燃料等からのCO2排出量と大気中のCO2濃度の変化
 〇世界のCO2排出量の予測(シナリオ)
 〇G8ラクイラ(イタリア)・サミット合意
 〇世界のエネルギー起源二酸化炭素排出量
 〇部門別CO2排出量の推移
 〇CO2排出の大幅低減を実現する一つの考え方
 〇Cool Earth − エネルギー確信技術系各(21技術)
 〇CO2排出の大幅低減を実現する一つの考え方 − ①電気の推進
 〇オール電化住宅(CO2削減効果の試算)
 〇(参考)暖房の電化(ヒートポンプ技術)
 〇(参考)給湯の電化(エコキュート技術)
 〇(参考)厨房の電化(IHヒーター技術)
 〇ガス分野における技術革新(家庭用燃料電池:エネファーム)
 〇自動車の電化
 〇CO2排出の大幅低減を実現する一つの考え方 − ②省エネルギー
 〇家庭で使われるエネルギーの実際
 〇家庭で出来る省エネルギー
 〇①住まいの工夫(一般的な省エネルギー行動)
 〇②高効率機器への買い替え(総合的な省エネ可能性)
 〇③省エネ住宅への住み替え(暖房時に自宅から逃げる熱)
 〇CO2排出の大幅低減を実現する一つの考え方 − ③低炭素排出電源の利用
 〇現在の主な発電種類の組み合わせ(例)
 〇火力発電の例(燃焼させる)
 〇電源別の二酸化炭素排出量
 〇発電コスト(1kWhあたりの料金例)
 〇発電側のCO2排出抑制対策の例
 〇PVなど再生可能エネルギーの導入
 〇PV導入のシナリオ
 〇PV導入はいいことずくめ?
 〇太陽光発電(PV)の大量導入
 〇日本の電力ネットワーク
 〇電力系統の概要
 〇電力系統の安定運用のキーワード
 〇PV大量導入に伴う課題① − 配電系統上の課題:逆潮流による適正電圧範囲の逸脱
 〇配電系統上の課題(続き) − 保護・保安の問題(単独運転)
 〇PVと風力発電の出力変動の特徴
 〇PV大量導入に伴う課題② − 一斉脱落の問題(系統事故時)、周波数変動の問題(予測誤差)
 〇需給運用上の課題(⇒全体の問題:今後顕在化) − 周波数調整力(LFC)の確保
 〇PV大量導入に伴う課題③ − 予備力の確保(PVの出力把握・予測)
 〇PV大量導入に伴う課題④ − 需給運用上の課題:余剰電力の発生
 〇需給運用上の課題
 〇課題:風力発電出力の変動対応
 〇風力発電設備の雷害 − 技術的課題、解決の方向性
 〇本日のまとめ − 柔軟な発想・若い頭脳が求められています!!
 〇一つの例:パワーアカデミー

見学会  解説講義
トップページに戻る
お問い合わせ先:平成22年度エネルギーワンダーランド幹事
株式会社東芝 齋藤 TEL:044-288-6633