『電気技術の顕彰候補』推薦のお願い

電気学会 顕彰委員会

 電気技術の技術史的価値を明らかにするとともに,社会的価値・教育的価値・文化(日本の近代化)への貢献度を明らかにし,先輩電気技術者への敬意,自らが関与している電気技術も将来電気技術の顕彰の対象となり得ることの認識と責任の自覚を喚起させ,若者の理工学離れが進むなか電気技術の素晴らしさ,面白さを顕在化させ,電気技術への関心を高めてもらい,今後の電気技術の発展に寄与させることを目的に,電気学会では,平成20年に迎える電気学会創立120周年記念事業の一環として,学会内に「顕彰委員会」および「顕彰選考小委員会」を設置し,『電気技術の顕彰制度』の運用を開始することになりました。
ここに,電気技術の顕彰候補公募に関する会告をしますので,下記公募要領をご参照の上,多数の推薦をお願いいたします。

推薦指針

「電気技術の顕彰」とは,電気技術の隠れた功績・善行などをたたえ,広く世間に知らせることであり,技術史的価値,社会的価値,教育的価値のいずれかを有し,略25年以上経過したものとします。(現在の表彰制度と区分する為に,略25年以上経過した電気技術とします)

推薦対象カテゴリー

推薦の対象のカテゴリーは,『モノ』,『場所』,『こと』,『人』の4種類とし,当面は国内の電気技術の業績に限定します。カテゴリー分けにおける重複は問題ありません。

推薦基準

少なくとも,次の(1)~(3)の価値のうち,1つ以上の価値を有するものとし,かつ(4)に該当するものとします。

(1) 技術史的価値:電気技術の発展史上重要な成果を示す物件,史料,人物,技術,場所などで下記に該当するもの。

・未来技術に貢献したもの(途中で埋もれた技術も含む)
・独創的で第一号になったもの
・世界標準になったり,世界的業績になったもの
・技術革新をもたらしたもの

(2) 社会的価値:国民生活,経済,社会,文化のあり方に顕著な影響を与えたもので,下記に該当するもの。

・ライフスタイル,コミュニケーション方法を変えたり,文化を築くなど,社会変革をもたらしたもの
・電気工学に貢献したもの,教育に寄与したもの,電気理論の構築を行ったもの
・独創的で第一号になったもの
・未来技術に貢献したもの ・世界標準になったり,世界的業績になったもの
・広く世の中に普及し,一般的となったもの

(3) 教育的価値:電気技術を次世代に継承する上で重要な意義を持つものとし,下記に該当するもの。

・ライフスタイル,コミュニケーション方法を変えたり,文化を築くなど,社会変革をもたらしたもの
・電気工学に貢献したもの,教育に寄与したもの,電気理論の構築を行ったもの

(4)共通として,略25年以上経過したものとします。

推薦方法

『電気技術の顕彰候補推薦調査票』をダウンロードして頂き,必要事項をご記入の上,電気学会 総務課(顕彰委員会担当)までご提出下さい。(必要事項に記入漏れ等があった場合には,推薦候補より除外されることがありますのでご留意下さい。)

推薦件数の枠は設けませんので,多数の推薦をお願いいたします。

・郵送の場合
〒102−0076 東京都千代田区五番町6−2 HOMAT HORIZONビル8階
(社)電気学会 総務課 顕彰委員会担当
・Eメールの場合
Mail jimkyoku@iee.or.jp (at) → @
(電気学会 総務課 顕彰委員会担当)宛にご送付下さい。

『電気技術の顕彰候補推薦調査票』のダウンロード先
⇒ http://denki.iee.jp/wp-content/uploads/honbu/data-1701/kensho-hyo.doc Link

推薦者の資格

電気学会会員(含む:事業維持員)または,電気学会会員外の一般の方。

推薦期間

随時

選考方法

推薦いただいた顕彰候補については,顕彰委員会にて厳正なる審査を行い,電気学会としてこれを決定いたします。

顕彰件数と顕彰時期について

電気学会創立120周年記念事業の一環として,第1回顕彰を行います。その時期・場所等については別途会告いたしますが,本顕彰制度では,毎年,数件程度を選定し,通常総会等の場を通じて顕彰していく予定です。(120周年記念事業における第1回顕彰件数については検討中)

顕彰の告知

顕彰が決定したものについては,賞状と併せプレート,盾,ブロンズ像等の顕彰記念品を授与いたします。また,顕彰が決定したものについては,電気学会誌・電気学会ホームページ等を通じ,広く社会一般へ周知してまいります。

その他

(1) 21世紀においても持続可能な社会を考える上で,20世紀に大きな進歩を見せ,社会生活に大きな貢献を果たした電気技術を振り返り,かつ,その中でも価値ある電気技術を認知・顕彰し,次世代に継承していくことが重要です。
このため,電気技術関係者は当たり前のように知っているが,一般の方々はほとんど知らない(気付いていない),社会生活に大きく貢献した電気技術について,その功績を称えると共に,その価値を広く世の中に周知し,電気技術に対し多くの関心を持ってもらう必要があります。
今回の顕彰制度は,このような主旨でスタートしております。多くの方々の推薦をお待ちしております。

(2) なお,平成18年度に電気学会 総務会議等の場を通じ「電気技術の顕彰制度検討委員会」が,各支部,各部門に推薦をお願いした顕彰候補(案)については,『顕彰委員会』がこれを引き継ぎ,今回の公募にて推薦をお願いする一部としますので,改めてのご推薦は必要ございません。

(3) 推薦対象カテゴリーの『場所』については,一例ですが,『秋葉原電気街』等は顕彰候補の対象になり得ると考えております。その理由は,戦後の闇市時代に,わずか2畳程度の広さで一般店では取扱わない真空管やラジオ部品等の電子部品を,電気を学ぶ学生やマニアの為に提供し,時代とともにその取扱う製品は変わってきているものの,今では「世界の秋葉原電気街」と呼ばれるまでになっており,電気技術の発展に大きな貢献を果たしていると考えられます。

(4) また,顕彰委員会では,電気関係者のみならず,一般の多くの方々にも本制度を知ってもらい,電気技術への関心を高めていただく為に,米国IEEEが電気・電子技術やその関連分野における歴史的偉業に対して”マイルストーン”と称し,賞を認定しているように,賞に独自のニックネーム(ネーミング)を附することを検討中です。結果については別途会告いたします。

以上